書道のススメ2

書に優れる事は多くのメリットがあります。

反対に劣る場合には多くの弊害があります。

このことは書アレルギーの私が長年の経験で実感してきたことです。

私は書の劣等感を克服するために行動を起こしてきました。

その過程を記載致します。

ペン字テキスト購入

書店で販売されている練習テキストです。

はじめはなぞって書くものです。

2、3度なぞり書きをした後に、書体を覚えたら白紙欄に書くという形をとっています。

順序を追って、各文字を書いていくかたちです。

これを毎日行います。

一日を終える夜に習慣づけて行うのです。

楽しくはありません。

字が上達しているかといわれれば少しは成果があるのかもしれません。

しかし、なかなか実感は出来ません。

一冊やり終えて、その達成感もあまり感じませんでした。

正直これを続けるのは辛いです。

ペン字教室通い

通いに行くというのは抵抗があります。

まず、料金がそれなりにします。

書店で購入するテキストの場合は1,000円くらいでありますが、そんな程度ではありません。

私が見つけたのは、ペン字教室です。

書道は必要なく、ペン字で恥ずかしくない文字が書ければよいと思っていたからです。

一回90分×6回通う内容で、9,000円です。

このセットに2度通い、12回を終了しました。

この時の習い事の一番の成果は、先生に自分の名前を見本書体として書いて戴いた事です。

いつも書いている自分の名前を立派に書いて頂きました。

自分の名前を書く人が書けば、非常に立派に見えるということが分かりました。

元の木阿弥に

それなりに成果が出たとは思いますが、それで終えてしまいましたので、終了から半年経った文字は元々の自分の文字との違いが分からないほどに崩れていました。

それはそうですね? 長年染み付いた字体を、ここ20時間程度の修正で治るはずはありません。

ペン字教室終了から一年半ほど経った頃です。

外部で業務報告書を書く業務に就きました。

慣れない報告書を限られた時間で書く、しかも劣等感のあるペン字です。

こういうところはDXは進んでいないのですね。

誤字が多く、何回も書き直してようやく完成するも、

同僚が『…字があまり綺麗じゃないね?』とひと言。

下手だとは言いませんでしたので気遣いがある言い方なのでしょう。

いままで接してきた人たちも、そんな気持ちはあったと思います。

それでも口に出して言わなかったのでしょう。

口に出して言われると結構ショックを受けました。

書道教室通い

もう一度、ペン字を習いに行こうと決めました。

今度は長期で時間をかけてやろうと。

週一回の書道教室です。

土曜日に時間区切りで4回開かれています。

ペン字を希望でそれに通うことにしました。

様々な年代の人たちが通っていました。

小学校低学年生から高齢者まで。

ペン字専門で練習している人も居ました。

内容はペン字でも毛筆でも好きなもので書いて良いというものです。

(毛筆:もうひつ、筆で書くこと)

私は初歩からのペン字に挑戦です。

初めは例によって上達など実感できません。

何度か通っているうちに、周りの人たちが毛筆で書いているのを見て、自分もやってみたいと思う様になりました。

楽しそうに見えたのです。

筆で立派な文字が書けたら満足感があるだろうとも思いました。

この様にして毛筆を始めました。

思う様に書けません。

一回目で挫折感を味わいます。

それでも先生が熱心に筆の持ち方から教え励ましてくれました。

時間内に終わらせるために終始ソワソワしながら練習します。

一回あたり90分の教室ですが、あっという間に時間が過ぎます。

学生時代の90分の授業と、書道教室の90分の授業が同じ時間とは全く思えません。

そんな緊張感も新鮮でした。

やっていきながら気づいたことは、毛筆の方が文字の性質が理解できるということでした。

殆どが毛筆での練習を行うことにしました。

教室に通ってから一年ほど経った頃、

先生から『字が変わったね? 自分でもそう思うでしょ?』と言われました。

変わっていることには気づいていました。

まったく満足できる内容ではありませんが、

上手くなりたいと思いながら続けていたし、そう言われる事はとても嬉しいことでした。

書道映画などとの出会い

書道が結構楽しくなった時期です。

書道の映画を探してみました。

調べてみると2010年頃に書道ブームがあったらしいのです。

その頃、3つほど書道アニメ、実写版や書道映画がありました。

『とめはめっ!』『わたしたちの甲子園』『青い青い空』

どれも高校書道部の内容ですが、おもしろく、書道のモチベーションにも繋がります。

『とめはめっ!』は漫画本10冊から発したもので、書道概論的な内容も含まれており楽しく読みました。

後にNHKで実写版が放送された様です。

書道を理解する上でとても為になる本でした。

行書体の挑戦

大筆を使う書の他に、小筆の書も書いていました。

綺麗な字を書く事が目的でしたので毎回が楷書体(かいしょたい)の練習です。

私としては『基本の楷書体が未完成なので、これが完成したから』と思っていたのです。

先生には『真面目な字ばかりでなく、行書も練習するのもいいよ』と言われました。

行書体を書いてみることにしました。

書いてみて気づいたことは、様々な文字型を書く方が理解が深まり、上達も思想だということです。

その他に平安かなの書も練習しました。

現在

現在は書道を始めて2年が経とうとしています。

まだまだ満足のいく書は書けません。

それでも書に対する劣等感も消え、人前でも堂々と文字が書ける様になりました。

書に自信のない人は年齢に関係なく書道教室に通うことをお勧めします。

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